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 2007年8月11日の土曜日、その日の一日の仕事は何事もなく無事終わった。

 僕の勤めている会社は、土曜日は16時が終業時間である。急ぎ帰り支度をして、帰宅。前日に旅の準備は整えていたので、軽く入浴をすませて身支度を整える。数日間留守にする自宅に別れをつげて、近くの駅まで早足で向かった。時間に余裕はあったのだが、うれしさからか何なのか、とにかく気が急いていた。

 今回は菅笠を持参する。前回は初めての遍路ということで気恥ずかしさもあったせいか、菅笠は持って行かなかった。今度の遍路の旅では必需品となるだろう。真夏の強い日差しから身を守ってくれるだろうし、山道を歩く時などは害虫からも首や顔などの頭部を守ってくれる。
 ザックにくくりつけた菅笠が足を速めるたびにブラブラと左右に揺れた。駅へと歩く僕の姿は周りの通行人には異様な姿に見えていたかもしれない。私鉄と地下鉄を乗り継いで京都駅に向かう。駅の構内でも電車の車内でも、周囲の人たちの視線を浴びていたようだった。前回はとても照れくさい気持ちをしたものだが、今回は開き直っていたせいか、まったく気にならなかった。

 
 
 ここで、どういう旅のプランを立てていたかについて話しておきたい。7月の連休に四国行きのプランを立てていたことは以前述べたと思うが、その時のものと大筋は同じものではあったが・・・。

 《初日の12日には前回打ち止めした9番札所法輪寺から10番札所切幡寺を経て11番札所藤井寺まで歩く。2日目の13日には藤井寺から12番札所焼山寺へ、下山して13番札所大日寺まで歩く。3日目の14日には大日寺から17番札所井戸寺まで歩く。》

 ・・・恐ろしくいい加減で大雑把なプランだった。

 初日はともかくとして、2日目からはどういう遍路になるのか予想がつかなかったのである。今回の旅のヤマ場は、なんといっても藤井寺から焼山寺へとつづく山道だ。「へんろ転がし」で有名な、阿波の国最大の難所である。山を二つ半越えて行かねばならないという厳しい道程だ。ネットや本などで遍路経験者がどのようにしてこの道を歩かれたのかという話をできるだけ探して目をとおしてはみたが、やはり自分がここをどんな風に、どれくらいの時間で歩ききることができるのかは皆目見当がつかなかった。そうなると13番札所大日寺までの行程もどうなるものか全く見通しがつかない。
 こうなれば、行き当たりばったりである。とにかく大まかに予定を組んで、それに向かって頑張っていくしかないと腹をきめた。あとは野となれ山となれ・・・、3日目もどうなることやら・・・。

 よって、旅のプランなど、実は無いも同然だった。まさに「ミステリーツアー」である。



 午後7時10分、京都駅烏丸口から徳島行きの高速バスに乗り京都を発った。

 2度目の遍路の旅のはじまりだった。

 
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